不登校に悩むお子さんを持つ保護者の皆さん、そしてオンライン授業に参加することに抵抗を感じている不登校の子どもたちへ。
この記事では、不登校生がオンライン授業に参加することに対して抱える様々な感情や課題に焦点を当てています。
家庭での学習環境、同級生の反応、そして教育機関の方針など、オンライン授業において考慮すべき重要な要素を理解し、不登校生とその家族が直面する複雑な感情や課題に寄り添い、実践的なアドバイスを提供します。
この記事を通じて、不登校とオンライン授業の関係性を深く掘り下げ、家庭での学習環境の改善や対応策の模索に役立てていただければと思います。
不登校の子がオンライン授業に出たくない理由とは?
- オンライン授業での同級生の反応に対する感情
- 自宅のプライバシーの問題
- 家庭内に適切な学習スペースがない
- インターネット環境が不安定
- 不登校児を追い詰める可能性
オンライン授業での同級生の反応に対する感情
オンライン授業において、不登校の生徒が特に気にするのは、同級生からどのように見られているかということです。学校を休んでいる状況下でのオンライン授業への参加は、彼らにとって非常にストレスの多い体験となる可能性があります。こうした状況で彼らが抱く不安や懸念は、主に以下のような形で現れます。
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同級生からの視線への敏感さ:不登校の生徒は、他の同級生が自分をどう見ているかを非常に気にします。オンライン授業では、画面を通じての対面が生じるため、他の生徒の表情や反応が直接的に見えることが彼らの不安を増大させることがあります。
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参加に対する心理的ハードル:普段学校に行けない生徒にとって、オンライン授業への参加は大きな一歩です。同級生との再接触は、自分がどのように受け入れられるかという不安を引き起こし、心理的な圧迫感を生じさせる可能性があります。
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孤立感の強化:オンライン授業に参加しているとき、不登校生は自分だけが異なる状況にあると感じることがあります。クラス内での会話や活動に参加する際の緊張感は、彼らの孤立感を強化し、学校に戻ることへの抵抗感を高める可能性があります。
自宅のプライバシーの問題
オンライン授業では、カメラを通じて生徒の自宅の一部がクラスメートや教師に見えることになります。これにより、生徒の家庭環境が露呈することになり、プライバシーの侵害や、家庭の経済状況に関する無意識の判断が生じる恐れがあります。
また、オンライン授業中に家族が映り込むこともあり得ます。これは、生徒だけでなく家族のプライバシーも侵害する可能性があります。
加えて、生徒が自宅で学習する際には、他の家庭のノイズや活動が干渉することがあり、これがオンライン授業の集中力や参加意欲に影響を与えることがあります。例えば、家族がテレビを見ている音や、小さな兄弟姉妹の声などが、授業中に入り込むことがあります
家庭内に適切な学習スペースがない
オンライン授業の一つの大きな課題は、家庭内に適切な学習スペースが確保されていないことです。生徒が集中して学習できる環境の不足は、学習効果に直接影響します。
家庭環境によっては、静かでプライベートな学習スペースを確保することが難しい場合があります。例えば、狭い住空間や共有されるリビングエリアでは、他の家族の活動により学習に集中できないことがあります。特に、家族が多い場合や、小さな兄弟姉妹がいる家庭では、静かな環境を確保するのが一層困難です。
また、学習に必要な物理的な設備(机、椅子、適切な照明)が不足している場合もあります。不適切な座席や照明は、生徒の姿勢や視力に悪影響を及ぼす可能性があります。長時間のオンライン授業は、身体的な不快感を引き起こすことがあり、これが学習意欲の低下に繋がることもあります。
インターネット環境が不安定
インターネットの接続環境の不安定さは、オンライン授業において大きな障害となり得ます。特に地域によってはインターネットのアクセスが限定的であったり、回線速度が不十分であったりすることがあり、これがオンライン学習の質に直接影響を及ぼします。
不安定なインターネット接続は、授業の進行に影響を与え、教師と生徒間のコミュニケーションを妨げます。例えば、ビデオ通話が頻繁に途切れると、生徒は授業の重要なポイントを見逃す可能性があります。また、画像や音声の遅延や途切れは、生徒が授業内容を理解し、参加する上での障壁となり得ます。
この問題に対処するためには、インターネット接続が不安定な生徒に対して、授業内容を録画して後で視聴できるようにする、またはオフラインでの学習材料を提供するなどの対策を取ることも有効です。これにより、インターネットの問題による学習の障害を最小限に抑えることができます。
不登校児を追い詰める可能性
不登校の児童・生徒に対して、親から「学校に行かないならオンライン授業を受けなさい」という強要が行われる場合、その影響は非常に深刻です。このような状況では、子どもたちは自らの意志とは無関係に、オンライン授業を受けることを強いられるため、学習に対する自主性やモチベーションの欠如が生じる可能性が高くなります。
この強要の背景には、親の側に不登校に対する理解不足や焦りがあることが多いです。多くの場合、親は子どもの学習進捗や社会への適応を心配し、彼らに何らかの形で学習を続けさせようとします。しかし、このようなアプローチは、子どもが感じている学校や学習への抵抗感をさらに強化することがあります。
オンライン授業への強制参加は、子どもたちにとって追加的なストレスとなります。自宅での学習環境の整備、テクノロジーへの適応、教師やクラスメートとのリモートコミュニケーションなど、オンライン授業には多くの課題が伴います。これらの課題に直面しながら、親からの圧力を感じることは、子どもたちの心理的苦痛を増大させ、学習への意欲をさらに低下させる可能性があります。
不登校生のオンライン授業出席対策
- オンライン授業のメリット
- オンライン授業のデメリット
- カメラをオフにしてもよいか?
- 学校以外のオンライン授業の活用法
- ネットの声
オンライン授業のメリット
不登校生が学校のオンライン授業を受けることには、いくつかの顕著なメリットがあります。まず第一に、学校のオンライン授業は不登校生にとって、安全で快適な自宅環境で学習を続けることを可能にします。これは、学校環境に対して不安や恐怖を感じている生徒にとって、非常に重要な要素です。自宅であれば、彼らは精神的な圧力や社会的ストレスを感じることなく、学習に集中できます。
次に、オンライン授業は、生徒がカリキュラムに沿って学習を続けることを可能にし、学年やクラスメートとの学習のズレを防ぎます。これにより、いずれ学校に復帰した際に、教育プログラムにスムーズに再適応することが容易になります。
オンライン授業のデメリット
不登校生にとってのオンライン授業は、様々な利点がある一方で、いくつかの重要なデメリットも存在します。オンライン授業の最大の課題の一つは、社会的相互作用の欠如です。学校は学習だけでなく、社会性を育む場でもありますが、オンライン授業ではこの面が大幅に制限されます。生徒は同級生や教師との直接的な対面交流を失い、これによりコミュニケーションスキルやチームワークの能力の発達が妨げられる可能性があります。
また、オンライン授業は自己管理能力を必要としますが、この点が不登校生にとって挑戦となることもあります。自宅学習はしばしば注意散漫やモチベーションの低下を招き、これが学習成果に影響を与えることがあります。さらに、特に小学校や中学生の場合、オンライン環境での集中力を維持するのは困難であると言えます。
カメラをオフにしてもよいか?
オンライン授業におけるカメラの使用は、生徒のプライバシーと教育の質のバランスをとる上で重要な問題です。特に不登校の生徒にとって、カメラをオンにすることはストレスの原因となる場合があります。しかし、教育機関は授業参加の証明としてカメラの使用を要求することが一般的です。
カメラをオフにすることを許可するかどうかは、学校や教育機関の方針により異なります。一部の学校では、生徒のプライバシーを尊重し、授業中のカメラ使用を強制しない方針を採っています。これにより、生徒は自分の快適な環境で学習に集中できるようになります。カメラをオフにすることで、生徒は自宅の背景を他人に見せることなく、授業に参加することができます。
一方で、カメラがオフの状態だと、教師は生徒の反応や理解度を視覚的に把握することができません。これは教育の質に影響を及ぼす可能性があり、生徒の学習進捗を適切に評価するのが難しくなる場合があります。また、生徒同士のコミュニケーションやクラスの一体感を築く上でも、カメラの使用が有効な場合があります。
このような背景から、教育機関は、カメラの使用に関して柔軟な対応をとることが重要です。生徒のニーズや状況に応じて、カメラの使用を必須としない措置をとることで、不登校の生徒にとってもオンライン授業がより受け入れやすくなるでしょう。
学校以外のオンライン授業の活用法
学校以外のオンライン授業を活用することは、不登校の子どもたちにとって有益な学習方法となり得ます。これらの授業は、学校のカリキュラムに縛られず、子どもたちの興味や学習速度に合わせてカスタマイズできるため、学習の自主性を促し、自信を育む機会を提供します。
一例として、オンラインの個別指導プログラムは、子ども一人ひとりの学習ニーズに対応することが可能です。このようなプログラムは、特定の科目に焦点を当てたり、学習障害や特定の教育ニーズがある子どもたちに特化したりすることができます。また、時間や場所に制約されないため、子どもたちが心地よい環境で学習に集中できるようにします。
ネットの声
オンライン授業って、文科省で配信してくれるといいのに。ある不登校の生徒に言わせると「あの空間が無理なのに、そこから配信される授業を見られるはずありません」確かにね…。
— 月を眺めたい夜 (@kyumin34159197) December 27, 2023
教室じゃない空間で、知らない人とつながる方が気が楽なのかもしれない。
私も「不登校=怠け」ではないと思います。
— 教育ニーナ (@KyoikuNina41516) December 28, 2023
でもオンライン授業OKになると、一斉授業の形態が実は苦手だった、という子が不登校になってオンライン授業を受けようとする、ということが起きるのではないか?ということは思います。
子どもが望んでも保護者が反対する気もしますが。
アクティブラーニングも良し悪し
— くにさん (@2000yen_doujin) December 27, 2023
何でも対話式って自体がコミュニケーション苦手な子には拷問になる
不登校はオンラインでも不出席になる
不登校の原因がクラスメートならオンラインでも同じクラスメートと顔合わせる限り問題解決にならない
そこ無視してオンライン授業やっても不登校はそのまま
総括:子どもがオンライン授業に出たくない本当の理由:不登校の視点から
- 不登校生のオンライン授業への参加は心理的なストレスを伴う
- 同級生の視線や反応が不安の主要な原因となる
- オンライン授業への参加は不登校生にとって大きな一歩
- 友人関係やクラス内の位置に対する深い意識が存在する
- 適切なサポートが再び学校生活に参加する一歩となる
- 自己意識や不安を理解することが重要
- オンライン授業が再接触のきっかけになり得る
- 他の生徒の表情や身振りが直接的に見えることが不安要因
- 学校外でのサポートが不登校生の自立に寄与する可能性がある
2000人の不登校を改善させた”あること”とは
不登校問題の第一人者であり、
不登校、引きこもり解決請負人と呼ばれる伊藤幸弘氏をご存じでしょうか。
伊藤幸弘1952年神奈川県平塚生まれ
これまで約30年間、さまざまな家庭内問題をもつご家族や子どもたちの相談にのり、家庭内の問題解決や更正サポートを行う。
その中で、伊藤の活動がNHK他各局でドキュメントが放送され、全国から相談の問い合わせが殺到し、注目を浴びる。
国会からも「青少年問題特別委員会」に参考人として招かれ、教育文化に大きな衝撃を与えた。
現在も伊藤幸弘塾を通じて、多くのご家族に明るい未来を提供できるよう全国を駆け回っている。
伊藤氏いわく、世間では不登校やひきこもりに関する誤解があまりにも多く、
適切な対処法を行えば、十分に解決できるのに、その方法を知らないがために、
子供の不登校やひきこもりの行動をさらに悪化させてしまっているご家庭があまりにも多いのです。
自宅で不登校・ひきこもりを改善して、ストレスのない笑顔の絶えない幸せな家庭を築いていくことは、
“あるコツ”が分かってしまえば、十分に可能なのです。
決して難しい知識や方法は必要ありません。
具体的な方法は下記で紹介されていますので興味のある方はいちどごらんになってみてはいかがでしょうか
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